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日本一のチームをつくる



元Cerezo大阪社長・藤井純一氏(在籍1997-2004)の著書、「日本一のチームをつくる」を拝読した。スポーツマネジメント、クラブマネジメントのことが具体的に判り易く書かれた本である。1997年以降、氏がCerezoや日ハムで手がけられた社内の業務改革、社員の意識改革やファンサービスの改善について記述されたものであるが、今日でもここに記されたものはマネジメントの基本、あるいは常識的な事項として踏襲、継続されるべきである。しかし、氏があるべきサッカークラブ運営の基盤を作られてから14年間も時は流れている。その間、大阪文化圏の風習・慣行・伝統・哲学・ハイカルチャーなどを取り入れた上で強化・事業の本質の精査やそれに基づく絶え間ない近代的イノベーションは施されてきたのだろうか?

藤井純一 日本一のチームをつくる


私は日頃から現場に身を置き、独自の日本サッカー文化の醸成やクラブ発展のための探求に取り組んでいる。業務委託されているスタジアム演出は常に客目線「ファンサービス・ファースト」に立つこと。そのための企画立案と音楽・映像制作、観戦環境の整備・改善、ラウンジマネジメント及びメディア・ハイカルチャーとクラブ、クラブとファンの橋渡しが主な自分のミッションである。また、クラブ収益の根幹はスポンサー収入、Jリーグからの放送権料、入場料、マーチャンダイジングである。そこで重要なのは入場料、マーチャンダイジング収入。これらは企業努力に反映し、翌年の運転資金と成り得るからだ。

客として足代を払おうともゲームのスペクタクルとそのスタジアム特有の雰囲気が味わえる、そんなスタジアムが見たいだけである。それは洗練されていようが、土着的であろうが、クラブの仕掛けとチームの一員となるファンの応援が手をつなぎあって創造すべきものなのだ。それもクラブとファンがそれぞれの立場で切磋琢磨し、試行錯誤と経験値を積み重ねた結果、繰り拡げられる究極の「NO演出」が望ましい。何故なら、自分の経験にない、あるいは想像を超えるエンターテインメントとの出会い、つまりワクワク・ドキドキの非日常空間に遭遇したいからである。そこにサッカーツーリズムの醍醐味が生まれてくる。



サッカー文化とは誤解を恐れずに定義するならば、サッカーというスポーツや娯楽が「する「「見る」「語る」「考える」といった観点から「食う」「寝る」「働く」「遊ぶ」と同列視される日常生活の一部になることである。文献には「文化とは理想を求める人間が行う精神的努力の結果およびその過程」とある。 また言い換えれば、地域や集団などで伝播される信念、振る舞いや民度などの精神面での向上を示す言葉の総体であり、共有されている価値観でもある。

Jリーグ発足後、日本サッカーはサッカー先進国の文化から下敷きにするに有益と判断された事柄をベースとして発展してきた。しかし、もうそろそろ日本文化と融合して新たな文化を創造する時期に来ているのではないだろうか。さらに国内の様々な文化と交じり合い、日本独自の、地域特有のより高度なサッカー文化を創出するためにも協会、各クラブ、ファンが一体となったアクションを起こすべきである。


ドイツの社会学者、哲学者Jürgen Habermas(ユルゲン・ハーバーマス)は言う、「文化とは知のストックのことであり、コミュニケーションの参加者達は世界におけるあるものについての了解しあうさいに、この知のストックから解釈を手に入れる」と。

Juuml;rgen Habermas
Jürgen Habermas




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